今、抱えてるMakerプロジェクトが3種類。
OP16CPU、AN式誘導装置(まっすぐ走るんじゃー2)、そしてこの超音波FMCWレーダーです。
= FMCW
FMCWレーダはドイツ語のwikipediaが一番まとまってるみたいです。(翻訳をポチっとして読んでください)
で、読んでてピンときたんですが、IFの周波数をうまくチョイスすれば、電波じゃなくて、超音波でもできるんじゃないの?と。
調べると、超音波FMCWで血流を測定する装置はあるみたいです。
= 基本アイディア
で、ここでビート周波数を可聴域に持ってゆけば、聞こえる。且つ、マイクを2個使えば、左右の耳で物体の位置がわかるんじゃないか?しかもパルス式よりも解像度高く。
と考えたわけですよ。
で、2020年に作ってみました。
- しかしダメでした。
結論から言えば、なにかイメージが聞こえるのはわかるんですが、チャープ1回1回の切り替わり部分がうるさすぎて、聞いてられませんでした。
対策として、普通にFFTして、合成音をヘッドフォンに発音。って方法もあるんですが、それじゃあんまり意味ないので、ペンディングしてました。
= 新しいアイデア
で、8月/Bに降って来たんですよアイディアが。
チャープが1本だから、切り替えがうるさいんですよ。だったら、チャープをn本同時にTX。且つはじめと終わりの振幅を減らして、全体の音量を平準化するんですよ。
無限音階、シェパードトーンですね。
チャープの周波数間隔を揃えれば、反射波の検波周波数は同じになるので、変な和音にはなりますが、多分、音状空間を再生してくれるはずです。
これができれば、盲人の保護や、暗闇での行動補助ができそうで、楽しみなんですが、ほかのプロジェクトが終わらないので、まだしばらくペンディングですね。
各周波数での感度の平準化が必要なので、測定系もなんとかしないと。
あと、これ、逆に当然電波でも使えて、感度か位相解像度を数倍にできる可能性があるし、動的に切り替えられますね。
というわけで無限音階(シェパードトーン)をチャープに使うSFCWレーダのアイディアは2023年8月にはあるよ。という特許潰しの公知例にお使いください。どうぞ。