散歩師・漫画居士のくだらなクラブ日記

ども、散歩師・漫画居士っす。散歩したり実働模型作ったりが趣味なんで、その時に思いついたこととか書くッス

HPは、何故Apple 1を販売するチャンスを不意にしたのか?あるいは2.27%のHacker Wozniak

 Hewlett PackardApple 1 を発売しなかった理由には、こんな部分もあったんだ...

-- Hewlette Packard社の Woz

Apple Computer創始者で、一人でApple 1、ほとんど1人でApple 2を作り上げたSteve Wozniak(スティーブ オズニアック)。天才で正直で金持ちでインキュベータでサービス精神旺盛。多分、世界で最も好かれてるエンジニアだと。

Steve Wozniak (@stevewoz) | Twitter

 

彼が一介のHackerから Apple Computerの創始者になる伝記のクライマックスシーンは、なんと言っても

「努めていたHewlett Packard社に 自分で作った愛するApple 1を商品化しないか?と持ちかけた。採用してくれるならどんな仕事でも喜んで引き受けた。メインブロックでなくプリンタドライバ周りの設計だけでもよかった。でも、結局採用してくれなかった。だから愛するHewlett Packard社から離れるしかなかった。」

ぼくも胸のつまされる、まさに青雲の旅立ちのシーンだ。

大企業Hewlette packerdは頭が固くて、商品性を見抜けなかった悲劇だ!と解されるシーンだけど、実はWozniakはHackerに過ぎたのかもしれないと思う様になった。

 

というのも、グラフィック関係の設計参考に、ファミコンメガドラとかいろいろな回路図を追ってて、Apple 1の回路図で、ココに気がついたからだ。

 

-- 2.27% overspec

Apple 1回路図

http://apple1.chez.com/Apple1project/Docs/pdf/AppleI_Manual.pdf

 

Apple 1 のclockって、1.0227MHz(4*fsc/14)ですな。でも使われてる CPU MCS6502って、最大1MHzじゃーないですか。

2.27% over specですよ。

そう言えばi486が出てすぐのころover clockが流行ったときに「いやー?Apple ][はdecaultでspec over」って聞いたのを思い出したり

 

どうやら、Apple1発売前の1976年の5月の時点で最大2MHzのA suffix版もリリースサれてるみたいですが、

ネットで探した範囲では、Apple1にMCS6502Aが使われたものは見つけられませんでした。

1MHz品のMCS6502(MPS6502)のようです

さらに言えば、後のApple ][もずっと1MHz品を使い続けてた様です。(Synertek社のSY6502も1MHz品です。この頃は調達で緩和してもらってたのかもわかりませんが)

 

たったの2.27%、と聞こえるかもしれませんが、普通の会社だと、このままreviewを通ることは無いでしょう。メーカーに緩和措置を打診するか、高いA品を買うか、普通は設計し直しです。

勿論、不採用の主要因だとは思いませんが、2.27%くらいは意味があったのでは?

回路構成から言えば796kHz(4*fsc/18)を選ぶことは可能だったかもしれません。性能は22%も落ちますが...

(あの伝説のcolor化のためには4*fsc/16は避ざるをえなかったでしょう。)

ここが、Hackerとmass engineerの差なのかなぁと。

 

 

 

もし聞けるチャンスがあるなら、Wiz Wozにこの質問をしてみたい(多分耳タコだと思うけど)

--

My wizard Woz!

I have a Question on Apple 1.

Apple 1 's clock freq. is 1.0227MHz

But MCS6502(** not A**)'s fck max = 1MHz

2.27% over spec

 

What did you think to attack this problem when in HP ?

I 'm sorry if you often asked this kind of Quiestion,

I ever never read about like this article in Japan(ese).

--

 

コレを知っても、Wozに対する評価を下げるけじゃないけど、天才よりもhacker側に属性が振れた。

そして、これから、ボクの回路も2.27%くらいは攻めてもいいのかなぁ?という気分になった

(部品メーカーを泣かせるってことだな。